悪魔は甘く微笑んで【恋人は魔王様 番外編◇ドリーム小説】
私は、ゆっくりと潤から身体を離す。
そうして。
遠くで名前を呼ばれたのを確認してから、ゆっくりと足を踏み出した。
他の人の発表、一曲分ほど、舞台袖で待つ。
この間に、潤は会場に戻っていてくれるかしら?
「頑張れよ」
ステージに向かう直前、ピアノの恩師である田沢先生がぽんと私の肩を叩く。
去年までは、それだけでもう、飛び上がるほど嬉しかったのに。
今はもう、田沢先生にはときめきなんて感じない。
そんな自分が少しだけ可笑しい。
……この曲のお陰だわ。
そんなことを思いながら、ゆっくりと、薄暗いステージへと足を運ぶ。
これが、きっと私には最後の舞台。
来年は受験勉強で、ピアノどころじゃないもの。
そうして。
遠くで名前を呼ばれたのを確認してから、ゆっくりと足を踏み出した。
他の人の発表、一曲分ほど、舞台袖で待つ。
この間に、潤は会場に戻っていてくれるかしら?
「頑張れよ」
ステージに向かう直前、ピアノの恩師である田沢先生がぽんと私の肩を叩く。
去年までは、それだけでもう、飛び上がるほど嬉しかったのに。
今はもう、田沢先生にはときめきなんて感じない。
そんな自分が少しだけ可笑しい。
……この曲のお陰だわ。
そんなことを思いながら、ゆっくりと、薄暗いステージへと足を運ぶ。
これが、きっと私には最後の舞台。
来年は受験勉強で、ピアノどころじゃないもの。