女王様は誰?
―1回目の奴隷決め―
「みんなぁ!由南にご注目っ★」
羅緒が叫ぶ。
しーん・・・。
「このクラスに制度を作ったの。」
「「「制度?!」」」
みんながすごくビックリしている。
「毎月毎月、[奴隷]を決めて、その奴隷をいじめてあげるのよ★」
由南がすごい笑顔で言いきった。
ざわざわざわ・・・。
クラスがざわめく。
「黙りやがれ!くず!」
梨華が叫んだ。
しーん・・・
「今月は・・・松永雪亜が奴隷ですよ♪」
松永雪亜は、放心状態だった。
口を丸く開き、目がヤバい。
うけるっ★
「わ・・・私?なんで私がっ?」
戸惑ってる。
うけるんですけど。
「ねぇ、黙ってくんない?奴隷、延長するよ?」
私は、いつもよりどす黒い声で、顔を変えて言った。
「す・・・すいませんでした。」
「そっだぁ!雪亜さんって、頭いいって聞いたんだけど、本当?」
羅緒が言った。
「ま・・・ね。」
ニヤリと羅緒が笑った。
「でも、頭いい人が、あんな事、するの?」
羅緒が、指を指した先には・・・
「な・・・ひどい!誰がこんな事!」
そこには、教科書をバラバラに破かれていて、少しこげめがついていた。
「ひどい!!」
涙をうかべながら、雪亜が言った。