女王様は誰?
―エスカレート―
「いやぁっ!!」
今日も私達は雪亜をいじめている。
「いやぁっ!!じゃねーよ。」
私達は、今、雪亜の事を殴っている。
まぁ、八つ当たり?みたいなさ。
「キモいんだよ。ちょい自覚したら?」
「わぁ。梨華言うね♪」
羅緒も言うと思うけど。
ん?舞、今日はいつもよりおとなしいなぁ。
「舞っ♪どしたの?今日もこいつ使おうよ!」
私が言った。
「・・・うん。」
やっぱり舞おかしい。
昨日までは、あんなに明るかったのに。
「ねぇ、雪亜ぁ♪あのバック取って来てよ★」
え?
言ったのは羅緒だった。
それ、やばくね?
万引きでしょ?
「ほら。あのバック取りにいってこいよ。」
梨華までっ!!
「や・・・私、万引きは嫌だよ。」
雪亜は泣いていた。
舞は、下を向いている。
「あ?うちらに逆らう気なんだぁ★」
梨華達、言いすぎだよ。
「で・・・も!」
雪亜が涙をポロポロ流している。
見ていても、つらい。
でも、私だから。
こんなに悲しい状況を招いたのは。
私は泣かない。
もう、弱い自分はいないから。