秘宝-戦い-第Ⅰ幕

「お母…さ…ん」

ユカはアズミが呟いた言葉にギョッとした。

お母さん!?

村…崩壊したんじゃないの!?

アズミが夢遊病者のような足取りで女の人に向かって行く。

「ア…ズミ…」

女の人もアズミを抱きしめようと、手を広げて歩いた。

「待て、アズミ。罠かも…」

ヒュウガが引き止めようとしたが、アズミは女の人に抱きついた。

その周りに人々が集まる。

「あなた方は…?」

アレンが聞いた。

「私はアズミの母親です」

「「「え…」」」


アレンは驚いた。

本当なのか?

村は壊れていたぞ?


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