秘宝-戦い-第Ⅰ幕
バシッ
バシッ
「「いてぇ~」」
俺とヒュウガの声がかぶった。
「あんたらねぇ…ちょっとは声小さくしなさいよ!!」
「頭、しばくなよー…」
俺らが痛いって言ったのは、ユカが頭をしばいたから。
「お前も言うてたやろ…」
「忘れた」
ぶっ殺すぞ、ユカ。
夜が来た。
「こんなんで上手く行くの…?」
「俺、不安でしゃーない」
「うるさい。怖気づくなら、さようなら」
「「すいませんでした」」
アズミとヒュウガを一括したユカが俺の横に立った。
入り方は…
木に登って、隠れ家の上から侵入。
なにも隙間のない家なんてないだろう、と考えたからだ。