衆道剣風録~契りの剣 四 決死!天寧寺!
十三
静音は修理に背を向け、はあはあと息を突きながら膝を崩して伏し、身体を両手で支えていた。
修理はその後ろで静音の反応を待つ。左手の手の平にはまだ暖かい静音の精が残る。
「・・・お前なんか本当に嫌いじゃ!」
涙声だった。
「では帰るか?」
返事次第ではもっと責めて、帰ると言うまで続けようと思っていた。だが・・・儂の我慢もいつまで続くか・・・股間の一物はどうしようもなく怒張していた。
「見てやる!」
「何!」
「・・・お前がその沙悟浄(さごじょう)だかという奴に膾(なます)にされるのを見てから帰る!」
きっと修理に向いた。
「お前のためではない!新右衛門おじ様の為じゃ!・・・お前が果てたことをせめて墓前に報告せねばならぬ!そいでお前の菩提を共に弔ってやる!」
修理は思った。それでよい・・・
次の日、修理は自分の剣の手入れをしていた。修理の刀は数打ち物(大量生産されたあまり質の良くない刀)であり、どこまで戦いに耐えるか分からなかった。
この前に預かった太刀は庄左右衛門に返し、研ぎに出されていた。付いた血糊の油を落とさないと、そこから黴が生え錆びることとなる。
庄左右衛門が白鞘の太刀を持ってやって来た。
修理はその後ろで静音の反応を待つ。左手の手の平にはまだ暖かい静音の精が残る。
「・・・お前なんか本当に嫌いじゃ!」
涙声だった。
「では帰るか?」
返事次第ではもっと責めて、帰ると言うまで続けようと思っていた。だが・・・儂の我慢もいつまで続くか・・・股間の一物はどうしようもなく怒張していた。
「見てやる!」
「何!」
「・・・お前がその沙悟浄(さごじょう)だかという奴に膾(なます)にされるのを見てから帰る!」
きっと修理に向いた。
「お前のためではない!新右衛門おじ様の為じゃ!・・・お前が果てたことをせめて墓前に報告せねばならぬ!そいでお前の菩提を共に弔ってやる!」
修理は思った。それでよい・・・
次の日、修理は自分の剣の手入れをしていた。修理の刀は数打ち物(大量生産されたあまり質の良くない刀)であり、どこまで戦いに耐えるか分からなかった。
この前に預かった太刀は庄左右衛門に返し、研ぎに出されていた。付いた血糊の油を落とさないと、そこから黴が生え錆びることとなる。
庄左右衛門が白鞘の太刀を持ってやって来た。