ありがとう、
「志乃ちゃん、と小百合ちゃん?また明日ねー!」

初めとまったく変わらないテンションで、あつ、は私と小百合にバイバイと言った。


「うん、バイバイ。」


私と小百合は何があったのかよくわからなくて、彼らの背中を見つめたまま、立ちすくんでしまっていた。


少したつと、あつは急にあわてた様子で走り出し、彼はそれを見送った後私たちのほうへ戻ってきた。


え?戻ってきた・・・??


「さっき渡すの忘れてた。これ、俺のメアドね?」

グレーのカーディガンの袖から見える小さな切れ端。私はそれを受け取り、右手に握りしめた。


「ちなみにあつとはなあんにも関係ないからよろしく。」

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