ありがとう、
「ちわ。」

私たちの前にいたのは、さっき私に話しかけてきた【あつ】。


「なんで、なんで?」

どうしてここにいるのか。

なんで私たちが手を繋いでいるのか。


きっとあつはそう思ったのだろう。


「俺の彼女。」


「えっと、三浦志乃です・・・。」


なんて言ったらいいのかわからず、私は下をじっと見つめた。

そんな私に気がついたのか、彼は手をぎゅっときつく握ると、


「そういうことだから、よろしくな?」

と笑った。
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