バレンタインの奇跡
私は慌てて振り返った。

そこには愛しい彼の姿。


「っ、圭吾っ!」

私は駆け寄って抱きついた。

「あっ、あのね、私…」

「ほのか、来てくれてありがと。」

「ううんっ!
ごめんね、私のせいで行くの遅くなっちゃったよね。」

「いや、ほのかのせいじゃないよ。

俺が行くのをしぶっただけ。」

「圭吾…っ」

「行く前に、ほのかの笑顔が見たかったから。

まだ泣き顔しか見れてないけどな?」

そう言って彼は微笑んだ。

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