“チョコレート”の妖精




くっー結局、私が負けた。


レイトが広げて待っていた腕の中に飛び込んじゃったから。




甘い、チョコレートの香り。
暖かい胸の中。



大好きな場所。






「華夜、目、閉じて。」


『うん。』





キスされると思っていた私の予想は裏切られて‥レイトは私の手を取った。




指‥左手の薬指に冷たい感覚が走る。



鈍い私にでも分かる。


指輪だーー。








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