“チョコレート”の妖精
唇が離れた時、体を離してくれない事を悟った私はレイトの胸に倒れ込んだ。
息が荒くて肩で息をする私とは対象的にレイトは余裕の表情で私の髪を撫でる。
何、この人。
倒れ込んだ、レイトの胸は安心できる暖かさで、程よくついた筋肉は心地よかった。
何より、体からもシャンプーでも無く香水でも無い甘ーい香りがした。
「これで、少しは俺がチョコレートだって信じた?」
信じる‥?
チョコレートかどうかは別にして、
悪い人ではないと想った。