“チョコレート”の妖精




先に口を開いたのはレイトだった。


「華夜、明日‥何日か知ってる?」


『えっ? 明日?』


今日は、2月13日ーー。
明日は14日…。


『バレンタイ…ン?』



「なぁ、華夜。最後にキスしてイイ?」



震える低い声に答える
私は頷いたー




深く重なった唇はいつもより
甘くてー
激しくー
切なくてー
お互いの存在を確かめてるようだった。



観覧車が地上へ近づく

「ごめん。」


たった一言レイトが発した。










< 47 / 122 >

この作品をシェア

pagetop