“チョコレート”の妖精
先に口を開いたのはレイトだった。
「華夜、明日‥何日か知ってる?」
『えっ? 明日?』
今日は、2月13日ーー。
明日は14日…。
『バレンタイ…ン?』
「なぁ、華夜。最後にキスしてイイ?」
震える低い声に答える
私は頷いたー
深く重なった唇はいつもより
甘くてー
激しくー
切なくてー
お互いの存在を確かめてるようだった。
観覧車が地上へ近づく
「ごめん。」
たった一言レイトが発した。