“チョコレート”の妖精




気づいたら彼の腕の中にいた。

その体からは、
キツい大人の
香水の香りがして‥。
苦い煙草の臭いもした‥。



お世辞でも、居心地がいいとは言えない。


どうせ、この腕の中には
他の女の子がいたんでしょ?


だって、女性用の香水の香りもする。
前の私なら勘違いしてた。
これが恋だって‥





でもね、私は知ってるの‥

甘い大切な場所を…



もう、戻れない場所が恋しい。









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