魔王さま100分の2
アイオネは、気を取り直した。
王国唯一の代表として、アイオネはキーヤ達を指差し、都市の代表者達に言う。
「逃げた魔王さまがいるなら、早急に勇者の追加派遣を受け入れてください。今も思い切り魔族に侵入されてるじゃないですかっ」
「自分達は善意でここにいる。問題ない」
「用がすみましたら、すぐに発ちますので」
さらっと言うキーヤとヘナ。
「まあ、この場はそういうことで」
「ですね」
さらっと同意する代表者達。
エミリオは、信書によって手配されたパイナップルジュースを無言で口にする。
「あー、もうっ」
アイオネは、机を叩く。
みしっと板にヒビが入る音がして、机の天板が傾いた。