魔王さま100分の2
一方、補助のマストは折れて傾いたものばかり。
それでも観客の口を開かせるほど大きく、銘々が好きなように風と戯れている。
船尾まで姿を見せた船体そのものも、もちろん大きい。
霧から出たばかりのときは、
5隻の戦艦よりひとまわり上回る大きさに驚いたが、
全体が現れた今は、戦艦達の数倍ある事実を目にして二度驚く。
そして、甲板で動いているのは骸骨の兵士?
無数の白い腕が何かを引っぱり、その引っぱる動作で大砲台が身をあげる。