魔王さま100分の2
「アイオネはどうすればいい?あのまま島に戻していいのか?」
代表者の質問が、キーヤの回想をとぎらせた。
「そうしてくれ。打ち合わせどおりの船で帰してくれればいい」
「君達の魔王と従者の迎えは、何時に?」
「これも予定どおりだ、夜明けごろに俺達自身で迎えにいく。そっちが監視するのは自由だ」
これで、
キーヤが受け持った役割は一区切り。
さっさと退室して、迎えの時間まで安全な場所で身を休めるぞと、キーヤはへナに気配をおくった。
ヘナは立ちあがる。
立ち上がりざま、
凄い勢いでキーヤを睨んだ。
ビクッ。
キーヤの耳が震える。
「ど、どうした?」
「お話は外で」
ヘナも、アイオネと同じぐらい怒っていた。
──魔王さまと勇者対決 終わり