魔王さま100分の2
「不埒なあなたを成敗して、こっちの魔王さまに二度と関心を持たせないように教育すると言ったから」
アイオネは答える。
シルキスの上の魔王さまは、そうだそうだと頷いた。
「アイオネ、もう降ろしていいぞ、勝負はついた」
言われて、
アイオネは、魔王さまをシルキスの胸の上に降ろす。
魔王さまは、シルキスの上に馬乗りになって跨った。
「ごくろう。あっちの私の面倒をみてやってくれ」
「あ、アイオネ、助けにきてー」
「魔王さまっ」
アイオネは、自分の魔王さまに駆けよっていく。
金の魔王さまは、シルキスの上で薄く笑った。
「ふふふ、この怒りをどう静めようか」
「キスの件なら、僕のせいではないかと」
「おまえ、落ちるときにあっちの私だけを助けただろう」
「そっちですか」