魔王さま100分の2
「魔王さまはここでお待ちを」
アイオネは抱いていた魔王さまを降ろす。
「いや、抱っこしてて」
「あの轟音、只者ではありません。離れていてください」
降ろす途中で黒の魔王さま強く抵抗されたが、アイオネは、魔王さまの顔面をパーて押して引き剥がす。
再び、アイオネは戦闘態勢。
逆に、シルキスはこれでひとつ楽が出来ると、寝転がったまま一服つこうとする。
「じゃあ任せた、よろしく。知り合いだったら、いきなり殴りっかったりはしないでね」
「あなたは、私と来なさい」
アイオネは、そんなシルキスに近づくと足首をつかんだ。
門まで、乱暴に引きずっていく。