魔王さま100分の2
「ぐわああっ」
転がった状態から、大きく打ち上げられて飛んで行くシルキス。
空中できれいに1ループし、魔王さま達がいるところまで飛んで地面に落ち、何度か弾んで静かになった。
門を外から叩いていたのはこれか。
まさかの威力に、とめる間がなかったアイオネ。
シルキスを掴んでいた手には、靴だけが残されていた。
ヘナは両手を胸の前で合わせると、清々しく言った。
「ふー、すっきりしました。これで私と神は、シルキスさまを許せます」