魔王さま100分の2

「まあ、いいわ。それについては遠慮する、もっらた後の面倒のほうが大きそうだもの」

アイオネは、シャツのわき腹部分にできた穴に指をつっこんで露出した肌をなでた。

シャツは、鎧下に着るものなので、アイオネの身体にぴったりあうように出来ている。

シャツが見せるアイオネの女のラインと、
あちこちの破れから覗く肌の組み合わせは、

そこまでぼろぼろにしたシルキス本人以外が見たなら扇情的だ。

「それよりも、魔王さまの答えを聞かせなさい」

「答え?」

「訊いたのでしょう?魔王さまは、外に出たいのか?」

アイオネは、目を閉じた。

答えを聞くのを恐れているのが、シルキスにも分かる。

「アイオネが困るから外には出ない。魔王さまは、はっきりそう答えたよ」

「そう」

アイオネは目をあけた。
横目でシルキスを見る。

「なによ、その良かったなという顔は」

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