魔王さま100分の2

「僕自身、魔王さまがここで楽しく暮らしているのが分かってよかった」

シルキスは、両手を上にあげて伸びをする。

シルキスのシャツも、アイオネに切られたところが破れたままだ。

それなりに締まった身体が覗く。

「あと、アイオネに会えたのも」

「殺し合いになるほど怒らせといてよく言うわね」

こうやって遠慮なしで話していると、アイオネは女言葉を煩雑に使う。

発音もきれいだ。

ここ一年、魔族と話すほうが圧倒的に多いので新鮮な感じ。

で、訊く。




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