魔王さま100分の2

キーヤもシルキスの考えを読み取り、
天馬を引いて、シルキスと歩を同じにする。

「幽霊船の様子は、どうなっている?」

訊ねるシルキス。

「今日の分の情報はまだだ。日が昇ったから、新しい偵察がそろそろ発つころだろう」

「そうか」

海では水生の魔族が、
陸では飛行手段を持つ魔族が、

それぞれの間に中継ポイントを決めて、
情報をやりとりしている。

幽霊船がいるところは、どちらかが単独で知らせに走るならば、往復で数日かかるところだが、

移動距離を分け合うことで、一日に数回の情報をとどけることを可能にしている。

< 332 / 582 >

この作品をシェア

pagetop