魔王さま100分の2

「午後からの偵察には、僕も出る。人間が接近した場合の反応は、それで見よう」

シルキスは、眠っている魔王さまが聞いていないことを確かめつつ言う。

望みどおり、二人目の魔王さまに会えたのだから、やれることを順にやる予定。

「おまえが自分を実験台にするのはかまわないが、魔王さまの許可をとってからやれ。知らせずに動いた後、なだめ役になるやつが大変だ」

キーヤも、眠っている魔王さまを見ながら言う。

「やはり、そうしないとダメか?」
「あたりまえだ」

キーヤは、ヘナも見た。

「あと、今後はヘナにも許可をとるようにしろ。理由は言わなくても分かるな?」

「あ、ああ」

シルキスは、頷いた。



< 336 / 582 >

この作品をシェア

pagetop