魔王さま100分の2
「午後からの偵察には、僕も出る。人間が接近した場合の反応は、それで見よう」
シルキスは、眠っている魔王さまが聞いていないことを確かめつつ言う。
望みどおり、二人目の魔王さまに会えたのだから、やれることを順にやる予定。
「おまえが自分を実験台にするのはかまわないが、魔王さまの許可をとってからやれ。知らせずに動いた後、なだめ役になるやつが大変だ」
キーヤも、眠っている魔王さまを見ながら言う。
「やはり、そうしないとダメか?」
「あたりまえだ」
キーヤは、ヘナも見た。
「あと、今後はヘナにも許可をとるようにしろ。理由は言わなくても分かるな?」
「あ、ああ」
シルキスは、頷いた。