魔王さま100分の2
午後。
「……ふあぁ」
「おはようございます。魔王さま」
魔王さまが目覚めたのは、
巨鳥の背の上だった。
「???」
ぼんやりと目をこする魔王さま。
見えているのは、自分を上から覗きこむシルキスと、シルキスの背景で流れていく空と雲。
とりあえずシルキスが傍にいることに安心し、身体を起こそうとすると、そのシルキスが手伝ってくれた。
背中に優しく手を添えてもらい、頭を起こす。
とたんに風に包まれ、金髪がひろがった。