魔王さま100分の2

「昼に一度起きて、昼食をとった後に寝てこのままです」

「なにっ」

魔王さまは、全力で振り返る。

「私は、昼ごはんを食べてないぞっ」

風のことを考えずに振り返ったので、
髪がまたバラバラ。

それをなおしながら、シルキス。

「魔王さまは、起きませんでしたので」
「なぜ起こさないっ」

「可愛らしい顔で、よく寝てましたので」

「可愛くても、寝ていたらごはんが食べられないじゃないかっ」

かつて、塔の中で200年も寝てばかりの生活していたとは思えない、今の魔王さま。


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