魔王さま100分の2
シルキスの言うとおり、キーヤが駆る天馬が徐々に高度を下げていく。
魔王さまは、天馬の蹄が出す光の帯を追う。
と、魔王さまにも見えてくる海上の船影。
大型の船が2隻、横並びになって魔王さま達一向を出迎えている。
「分かった、あれだな」
「そうです。こちらで用意できる最大の戦艦です」
キーヤに続いて、巨鳥も高度を落とす。
近づくと船はみるみる大きくなり、甲板で手を振っている船員達の姿も見えてくる。
巨鳥を操るエルフは優雅に巨鳥を操り、自然な角度と速度で船に近づく。
船員達が誘導する甲板の直上で停止し、ゆったりとした羽ばたきで着地させた。