魔王さま100分の2
それは、シルキスから見てとても可愛らしい姿。
今すぐ海に連れていって、シャチに乗せてやりたくなるが、自制する。
思えば、約一年前。
この可愛いとう気持だけで、100人切りする羽目になった気がする。
後悔はしていないが、第2回100人切りは全力で回避したい。
シルキスは気をひきしめた。
「えー、では、それを買ったお金はどこで?」
「ここに来る前に皆がくれたぞ。お小遣いとか言って」
魔王さまは、自分の財布の中身をシルキスに見せる。
シルキスが持っている活動費よりも、ずっと多額のお小遣いが入っていた。
(魔族の皆さん、あなた達の親心のおかげで、魔王さまはひとつダメになりました)