魔王さま100分の2

雨と風の中でも、巨鳥はしっかりと船に降りた。

シルキスが魔王さまとヘナを抱えて下に降りると、やはり船員達が魔王さま目当てで集まってくる。

「でむかえご苦労、私が魔王だ」

シルキスにローブを着せてもらいながら、やっぱり威張ってみせる魔王さま。

船員達はもれなく喜ぶので、これが初めて会った魔族達への一番のサービスなのかもしれない。

ただし、今度は幽霊船を目前に控えているので、戯れはほどほど。

幽霊船への接近手順を素早くまとめる。


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