魔王さま100分の2
もちろん、そのことは包み隠さずに報告した。
が、王国からは、
『専門の技師を派遣するまで待て』
の簡単すぎる返答。
イアミリアのからは、
『必要な機材を提供しますので応急処置してください、あなたが』
やる気のない寛大すぎる指示。
後日、
アイオネはしくしく泣きながら、
空いた穴をちょうどいい感じで塞げる普通の家のドアを、
屋根の上から、ドアと一緒に注文した強力接着でくっつけた。
生まれて初めの大工仕事。
「おー、直った、直った。アイオネは凄いなー」
悪意なく褒めてくれた、魔王さまの言葉が忘れられない。