魔王さま100分の2
「魔王さま、ここに住む気ですか?」
「うむ、幽霊船の件が片付くまでの間な」
「えっと、魔王さまおひとりで?」
「あほう、シルキスも一緒に決まっているだろう」
決まっているのか。
素直に嬉しいシルキス。
アイオネの視線が痛いのは、気にしないふりをするとして。
「ですが、幽霊船を片付けるのことが僕の仕事なので、ここから通うのは難しいです」
「それなら心配いらん。シルキスも私も、幽霊船のことはもう何もしなくていいことに決まった」
「決まったのですか?」
「ああ、私も賛成したから絶対だ。今から反対しても遅いぞ」
魔王さまは、愉快そう。