魔王さま100分の2

金の魔王さまが言う。

「本人が嫌がるからこそ、効果がある手だがな」

「そうですね」

シルキスは、同意する。

「だから、よけいな知恵をつけさせないでっ!」

今度は、シルキスの頭にレンガを投げつけたアイオネ。

シルキスは軽く片手でキャッチして、必要な位置にそのレンガを積んだ。

黒の魔王さまは、勝ち誇る。

「アイオネ、恥ずかしい噂を流して欲しくなかったら私の傍を離れないことね」

「恥ずかしい系で攻めるのですか?」

「うん、それもお嫁にいけない方向で」

「ああ、嫁にいくのがこいつの夢だったな」

「そうそう、今から凄い噂話を考えておこうっと」

「ああ、もうっ」

アイオネは、がちゃがちゃレンガを積む。

シルキスに比べるとかなりで歪だが、シルキスはそれには何も言わないので実用には問題ないのだろう。

< 527 / 582 >

この作品をシェア

pagetop