魔王さま100分の2
次の日。
続いて快晴。
朝方の白く若い太陽が、
今日も昇った魔王さまの島
壁の外で、数本の樹木が連続して倒れて轟音を響かせた。
ずどーん。
どーん。
どーん。
「おおっ」
その音に、壁の中でおそろいの夏帽子をかぶって目を輝かせる魔王さま達。
「壁越しでも、音はけっこう聞こえるものですね」
魔王さま達とは違うことに関心を持つシルキスの前で、鉄門が外から開き、
アイオネが、自分で切り倒したばかりの丸木を引きずって入ってくる。
「はい、あと3本あるから持っていって」
軽く枝払いを済ませただけの樹の先を渡されたシルキス。
アイオネが手を離すと、ずしっと全身が重みに沈む。
「うおっ」
「おおげさな声を出さないの、これくらい平気でしょ?」