魔王さま100分の2
船に入ると、ルッティがエミリオの前に立つ。
決められた手順に従ってエミリオを案内し、中の船員と船そのものを診てもらう。
「ここで、一隻目の最後です」
甲板の船首部分に出てルッティが言うと、エミリオは祝福の言葉をつむいで印をきり、
穏やかに保証した。
「はい、問題なし。明日からも、この船は元気に働けますよ」
それを聞いた近くの船員。
「明日じゃなくて、これからすぐですよ。神父さま」
ブラシを片手に、陽気に言う。