魔王さま100分の2
「責任って、自分の髪なんだけど」
「私をクビにしてくれたら、そう認めてあげます」
アイオネは、魔王さまの手を振り払う。
「じゃあ、切らないから傍にいて」
魔王さまは、にっこり。
「はあ~」
アイオネは、ため息。
「魔王さまは、どうしてそんなに私がお気に入りなんです?正直、かなり乱暴な女だと思いますよ」
「ふふ、アイオネといると楽しいよ。乱暴なのは慣れたし」
「私の前の担当者はどうだったのです?何代前の話でもいいですど」
「全員、それなりに親切だったけどね……」
魔王さまが、昔を思い出す仕草をする。