Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
「帰れよ!もう…ここには来んなよ。

お前…彼氏いんだろ?
俺…知ってる。」

『えっ…』

どうして知ってるの?

「俺、見たんだ。
最後に駅前で会った日、俺、ひでぇ事お前に言ったよな?覚えてる?」

あっちゃんはやっとあこの顔を見て話してくれた。

覚えてるよ…

あの日、ケンと付き合う事になった。

あまりにも辛くて、あこは近くにあった優しさに逃げた…

あっちゃんが、あこに言った。

“ウザイ”
“消えろ”

「俺、言い過ぎたと思って…あこの後を追ったんだ。

そしたら、公園で、お前らが抱き合ってた。
手繋いで帰ってた。

付き合ってんだろ?」

そう言って、あっちゃんは、あこの左薬指をじっと見つめた。

あっちゃんがくれたリングははめられていない。

あっちゃんはちょっと残念そうに、軽く溜め息をついた。

「いいんだよ。
あこ…帰れよ。もう、来んなよ」


『やだっ!!
絶対に帰らない!!
…あっちゃんの隣にいたいの。』
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