Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
「あこ…

もし…許してもらえなかったらどうする気?」


火葬を終えて、あっちゃんにさよならをした後、あこの家の玄関先でエリが少し緊張している。


『許してもらえるまで頭下げるしかないでしょ…。

あこには、もう、この子しかいないもん…
絶対産むっ!!』

あこは、エリを睨む様にお腹に優しく手を当てた。

「おぉぉぉれっ…何すればいいの?」

ヒロトはしどろもどろになっている。

「うっさいよっ!!
ヒロトはっ!!

あんたは、居るだけでいいから、だまってなっ!」

しどろもどろするヒロトの背中をバシーっとおもいっきり叩いたのはエリだ。

玄関先で、喪服を着たまま騒いでいたのに気付いたのか、お母さんが玄関を開けた。

ガチャッ…

「あらっ…あんた達、そんな格好で何話してるの?

とにかく、みんな中に入って何か飲みなさい?

エリちゃんの彼?」

お母さんはヒロトを見るのは初めてだ。

「うっス!!

ヒロトです!こんにちわ!」

ヒロトはあこのお母さんに深く会釈をしていた。

「よろしくね!(笑)緊張しなくていいわよっ!

さ、中に入って?
ほら、あこ、あんたはお茶の準備手伝って!!」

お母さんは何も知らずに笑っている。

これから、あこが話す事で、驚いてしまう事も知らずに…


カチャ…カチャ…
コポコポコポ……

お母さんに手伝って、紅茶を入れながら、あこは、言った。

『お母さん……

話が…あるの…
お母さんも、リビングに来て?』
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