Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
汚された体。
あこの体は汚い体。
汚れた体。

あっちゃんの涙。

―「バカヤロ…汚くねぇよっ!!
変な事言ってんじゃ…ねぇよっ!」―


さよなら、大好きな家族。
さよなら、大好きな友達。
さよなら、大好きなおばちゃん。

さようなら…愛する人。

あこはもう生きてゆく事に疲れてしまったのです。

―「俺が背負うよッ!!
お前の変わりに、全部!
嫌な事も、今日の事も、全部あこの変わりに俺が背負って生きていく!」―


やきもち。
あっちゃんが初めてあこに見せた感情。

―「あこ!お前、男友達とか…どれくらいいんの?」―


あっちゃんに振りほどかれたあこの手が泣いていた。

―「ハッ(笑)
手繋いでると、俺がお前の男だと思われるんじゃねぇのっ?

フリーのイメージが崩れるってヤツっ?(笑)」―


ついに…
ついに運命の歯車が狂いだし始めていた。

―『あれ?
アツシ、全然食ってねぇじゃん!!』

「あー、最近、食欲ねぇんだよなぁ…俺。
なんか、胃の調子悪くて…」―

もう一度。
もう一度だけでいいの…
もう一度だけ、あこをバカにしてください。

―「しょうがねぇなぁ!
泣き虫…わがままあこ!」―
< 228 / 286 >

この作品をシェア

pagetop