Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
「ははっ(笑)
元気っすねぇー!
けど、ちょっとヤンチャっすねぇー!」


ケンが笑いながらブランコで遊んでいる雄一を見つめた。


エリなんて、まるでお母さんの様な目つき。


ぐいっ…

あこは流れっぱなしの涙を服の袖で一拭いした。

すると、公園の入り口で誰かが叫んでいる。

「おぉーいっ!!カナコー!雄一!

もう行くぞー!!」


「あっ!はーい!
今行くねー!!」

ブランコをこいでいた雄一くんは、ブランコからピョーンと飛び下りて、公園の入り口を目指して一目散に駆け出した。


やっぱり!
雄一くんのお父さんなんだね!

あこ達に比べたら、すごく大人だけど、きっとまだ30そこそこだろう。
まだまだ若く見えるよ。

「あ…これから、私の実家へ遊びに行くんです。

…先日、この街に引っ越して来たの。
西中央総合病院には、小児ガンの専門の腕のいい先生がいると聞いたので…どうせなら、引っ越しを…と。

あの、赤ちゃんが産まれたら、雄一とこの公園で遊んで下さいね?

…それじゃ…」
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