Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
あっちゃんへ届け!!
届け!届け!!


静かに目を閉じたまま…
両手を広い空へと伸ばしたまま、耳を澄ます。


ふわり…ふわり…

―「あこ…あこ…」―

光輝く冬の空から、燦々と舞い降りる粉雪は、あこの体をそっと優しく包み込み始めた。

ふわり…ふわり…

―「あこ…あこ…」―

光輝く、冬の空からゆっくりと舞い降りてくる粉雪が、あこに話かける。

真っ白な天使が、この優しい、温かな降り注ぐ粉雪に乗せて…

あの人の…
大好きなあっちゃんの声を届けてくれたんだ…

あの人が…
あっちゃんが、あこに言ったんだ。

あこを抱き締めてながら、言ったんだ。

『あっちゃーん!!
ずっとずっと、永遠に大好きーっ!!』

ふわり…ふわり…ふわり…ふわり…



―「ったく!しょうがねぇなぁ!!

泣き虫あーこ!!」―




―完―
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