Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
ビクッ…

先生の一言にビクついてしまった。

体の震えの理由は一つしかない。

きっと…あの話だ。
絶対…あの話だ。

聞きたくない。
怖い…聞きたくなんかない。

…でも、聞かないと、前へ進めないんだ。

『…ッ…ウッ…だいっ…大丈夫ですっ…』

おばちゃんから勇気を分けてもらうかの様に手を握り返した。

先生は心を決めた様に、ゆっくりと全てを話だした。

「…アツシくんの余命です………」

ドクッ…
心臓が止まった様な気がした。

やっぱりね…
覚悟はしていた。

『…は…い…』
声が震えてしまった。

先生は本当に大丈夫か?…と不安気にあこを見つめながらも話だした。

「アツシくんは、もう…手の施しようがありません。

彼の髪の毛が抜けないのも…抗がん剤が全く効いていない事を意味しています。」

カタカタカタカタ……
ついに体の震えが止まらなくなってしまった。

「彼は…あと二ヶ月が限界だと思います。」

ガクンッ…
体の力が抜けきってしまった。

『え…嘘……』
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