Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
「あっ………」

あっちゃんは急に赤くなって封筒を枕の下に無理矢理押し込んでしまった。

あこの背中の方からエリが話だした。

「超びっくりする物ー!!私…市役所入る時マジで緊張したぁっ(笑)

ヒロトなんかガチガチになっててんで駄目!!(笑)」

エリは両手でほっぺを覆いながらあこににっこりと微笑んだ。

『…市役所…?なんで?病気になったら何か手続きでもあるの…?』

あっちゃんは自分で行けないからヒロトに頼んだのかな…

何の手続きするんだろう…

もしも…死んでしまったら…とか!?

急に色々と妄想したせいか、不安が大きくのしかかってきた。

『…………』

あこがちょっとうつ向き加減にさみしそうな顔をすると、あっちゃんが枕の下から茶封筒を抜き出して、あこの顔の前につきだした。

「何泣きそうになってんだ?このちびすけ!(笑)
…コレ、何だと思う?」

『…わかんないもん。』

不安でいっぱいのあことは逆に、あっちゃんは嬉しそうな表情をしている。

「ちょっとさ…あこに書いてもらうとこあんだよっ!」

そう言って笑うと、あっちゃんは急ぐように封筒から綺麗に折り畳まれた一枚のうすっぺらい紙を取り出した。

カサッ…カサッ…
その折り畳まれた紙をあっちゃんが丁寧に開いて行った。

全部開ききって、あっちゃんは満足そうに紙をジッと見つめた。

カサッ…
あっちゃんは自分の太股の辺りに紙を広げて置くと、あこに笑いかけた。

「ここ!記入してくんねぇ?」

ポン…
あっちゃんが紙切れの一部分を人指し指でぐっと押した。

『何?』
おそるおそるその紙切れを覗き込む。

―――!
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