夢
起床
いつもと同じ朝がやってきた。
久しぶりに長い夢を見た気がするのに、なんだか頭も目もボーっとしてしまって、どんな内容だったか、ちっとも思い出せない。ついさっきまで、この夢の話しをタカシに話してやろうと思ったところなのに。
布団の外に吐いた息は、何かのガスのような煙を作っていて、あと一分だけ入っていようかと思わせている。
ドンドンと聞き慣れた足音が階段を上ってきた。
「トシ!ほら早く起きて!遅刻しても良いのっ?!」
母さんは勢いの良いニワトリのように叫ぶと、また下へと降りて行った。
「ああ、いつもと同じ朝だ。」
改札を通るとタカシが待っていた。
「おはよっ」
一・二分意味の無いことを考えながら、俺たちは田舎行きの赤電車に乗り込み、長イスの真ん中に腰掛けた。あと1時間ずっとこのままだ…。
「おい、トシっ着いたぞ。」
勢いよく肩を叩かれて目が覚めると、ワープでもしたかのように、終点の駅に着いていた。
「俺ちょっとコンビニ寄るから先学校行ってて」
そう言うと、タカシは走って行ってしまった。
久しぶりに長い夢を見た気がするのに、なんだか頭も目もボーっとしてしまって、どんな内容だったか、ちっとも思い出せない。ついさっきまで、この夢の話しをタカシに話してやろうと思ったところなのに。
布団の外に吐いた息は、何かのガスのような煙を作っていて、あと一分だけ入っていようかと思わせている。
ドンドンと聞き慣れた足音が階段を上ってきた。
「トシ!ほら早く起きて!遅刻しても良いのっ?!」
母さんは勢いの良いニワトリのように叫ぶと、また下へと降りて行った。
「ああ、いつもと同じ朝だ。」
改札を通るとタカシが待っていた。
「おはよっ」
一・二分意味の無いことを考えながら、俺たちは田舎行きの赤電車に乗り込み、長イスの真ん中に腰掛けた。あと1時間ずっとこのままだ…。
「おい、トシっ着いたぞ。」
勢いよく肩を叩かれて目が覚めると、ワープでもしたかのように、終点の駅に着いていた。
「俺ちょっとコンビニ寄るから先学校行ってて」
そう言うと、タカシは走って行ってしまった。