シン
無表情のメガネが、年の離れたハデなオバサンと手を組んで歩いてた。
アタシ達より2つ位先の路地にあるラブホに、まさしく入ろうとしてる瞬間だった…。
アタシは息を飲んだ。
頭が真っ白になった。
だって………………
絶対あんなの恋人同
士な訳ないよ。
下手したら出張ホストとその客だよ…。
その日、アタシはオヤジとホテルに入らないまま帰った。
『せっかく愛ちゃんの為に時間作ってきたのに……残念だよ。』
帰り際、オヤジはそう言った。
(愛ちゃんって誰だよ。ていうか自分がただセックスしたいだけだろっ。金払い悪いくせして、この色ボケジジイ。)