シン
何だか知らないけど、アタシは無性にイライラした。
オヤジと別れて、無表情なメガネの携帯に電話をかける…………。
案の定つながらない……………。
今頃あのハデなババアと………。
考えるだけで何故かムシャクシャした。
もっと若くてキレイな女なんていくらでもいるじゃんっ。
『医者』ってブランドがあるんだから、それを盾にしていくらでも他で遊べるじゃん。
何でよりによってあんな女と…………。
無表情なメガネは、決してアタシには手を出そうとはしなかった………。
それが、アタシの変なプライドを傷つけてたのかもしれない………。
『簡単に寝られる』
最初はそう思ってたから。
心療内科医とか言っても、中身は所詮男なんだし。
アタシの寝てるオヤジ達と変わらないって思ってた。