シン
告白
次の日、アタシは珍しく待ち合わせの時間より早めに着いて、公園のベンチに座って待ってた。
青々と茂る木々の隙間から差し込む太陽の光は、こんなにも爽やかだったっけ…。
こんな風に真正面から日差しと向き合ったのは久しぶりだな…。
そんな他愛もないことをぼんやりと考えてた……。
しばらくすると、無表情なメガネが向こうからやって来た。
今日も相変わらず、以外と表情のあるメガネだ。
(忙しいのに無理しちゃって…。)
でも、わざわざアタシの為に時間を作ってくれてるのが素直に嬉しかった。
アタシ達は何気ない会話をしながら、カフェでのんびりお茶をした。
話す事もなくなって、沈黙が長く続いたから、アタシは昨日見かけたことを口に出してみた。
本当に、本当に些細な気持ちから……。
すると時折見せるあの瞳でアタシを深く見つめたんだ。
まるで壊れそうな瞳で………。
色を映さない瞳で………。
ひとつバランスを崩したら、そこから消えてしまうんじゃないかって感じた。
そこにいるのが怖くなった。