シン

あれだけ嫌いだって言ってたくせに…。




あれだけ汚いものを見るかのように、

アタシを見つめてたくせに…。





『じゃあ、お母さんの瞳を刺してあげるよ。
そしたらもうアタシもお父さんのことも見なくて済むじゃない…。
その方が幸せでしょ…。』






アタシは冷静にそういい放った。




母の瞳をじっと見つめ、この景色を母親の目に映る、最後のものにしてあげようと思った………。



母親は……ただただ泣いていた。




汚い涙…………。




アタシはその何倍もの涙を流してきたんだ。





その翌日から……


アタシはカウンセリングを受けることになったんだ。