Dear




「……なんの、よう?」


冷たく放った言葉。

別にこんな事言いたくないんだけど…。




「…そのケータイ、オレの?」



「あ…そ、そうだけど。」




ど、どうしよう。ばれた…。





「…見ても良いことないと思うけど?」



「う…。」





「……ごめんなさい。」



「ん、気にすんな。」



心太は私の頭を撫でてくれた。




撫でられるような事してないけど…。



「あ、そのーえーと…」





沈黙…




「昨日はごめん。」



「え?」




「い、いきなり変なことして…その…ホントに…」



また、悲しそうな顔。


みたくない、そんな顔…っ。





「いいよ。」



「気にしてないから。心太は笑ってて?」




ニコッと私は笑う。




「心太は笑顔が似合うよ!!」



「な……っバカ。」




心太の顔は真っ赤だった。



「ば、バカ!?なによ、サルッ!!」



「だ、誰がサルだ!?」




「真っ赤な顔してサルみたい!!バナナケータイがお似合いよっ!!」



「~~~!?」




「でも、」





「…?」





< 18 / 21 >

この作品をシェア

pagetop