Dear


「バカ有紗・・・」


すると私は心太に捕まった。



手首をつかまれて・・・


壁に押し付けられて・・・


「や・・・心太!?」


心太の顔が目の前にある・・・


私は目を瞑った。


き・・・キスされる・・・!?



すると、耳の方にフッと息を吹きかけられた。


「ひ、ひゃぁ・・・?」


い、いきなり何!?


目をあけても目の前に心太の顔はなかった。


でも、顔の横に心太の長い髪があって・・・


長い黒い髪は私の肩にあたる。



くすぐったい・・・。


「ねぇ、有紗?」



耳元で声がする。



「ななな何?」


「キスされると思っただろ?」


「・・・」


うっ・・・。

ばれてたんだ・・・・。


「そんなこと・・・っひゃあ!?」



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