逆×LOVE
ってことはやっぱり、外出用ボサボサ黒髪カツラと黒ぶち眼鏡(瓶底風)で変装して、ダッサイ格好で純君に会わなきゃならないって事かぁ。

何かそんな感じは薄々してはいたけど....。

“でもさっ、直ちゃん!”

「んっ?何?」

受話器越しでも私が落ち込んでいるのが分かったのか、美咲は慌てて私に声をかけた。

“変装しなくても、直ちゃんの格好のまま言っちゃっても良いんじゃない~?”

「え、それ色んな意味で平気かな...。」

いくら馬鹿な私でも、水無月が今人気である事位は分かってる。
そんな水無月が普通に町にいたら...どうなるのかだいたい想像がつく。

“案外本人だってばれないものだよぉ~。
満面の笑みを振り撒きつつ近づくなオーラ―だしたりとかぁ、本人じゃないですそっくりさんですとか言えば何とかなるよ~”

「そういうもんなんだ!」

“そういうもん~”

「そっか、ありがと美咲!」

“あ、でもちょっと変装ってことで黒ぶち眼鏡(瓶底の)かけてくのがおススメだよ~”

「了解!黒ぶち眼鏡(普通の)ね!」



―回想終了―



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