逆×LOVE
SIDE:さつき


さっき着いたばかりの洋服屋さんで、私は今純君に似合いそうな服を物色している。
何故かって...純君は自分にとって大事な仕事オフの日を私にくれたわけだし。

まぁ私が学校で純君を見つけられたから、くれたご褒美?なんだけど。
私からも何かプレゼントしたいなとか思ったりしてね!

「あ、純君!これ絶対に似合いますよ!」

私が目をつけた柄物のパーカーを、ボケーっと立っている純君の前まで持っていく。

「俺が?水無月と?いやいやいや...俺女役はなぁ...」

が、純君は何かをぼそぼそと言いながら目線は遠く、心此処にあらずって感じの状況。
ってか、ん?水無月って聞こえたけど、私何かしたっけな?
その前に大丈夫か、純君。

「じゅ・ん・くん!戻って来て下さい!!」

少し心配になった私は持っていたパーカーを脇に挟むと、純君の顔の前で3回程手をたたいた。

「うわっ?!って水無月か...」

その音でハッと目が覚めたような顔になる純君。

「水無月かって....。とりあえず戻ってきてくれたみたいで良かったです。」

それを見て、少し安堵して私は笑う。
いやー、本当に良かった。うん。

「なっ///そんな事で笑うなっつの!///」

「へ??」

「馬鹿!///」

「えぇ?!」


私はただ心配してて、ただ安堵して、なのに馬鹿って!
それちょっと...ヒドクナイデスカ?(泣)





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